副業禁止の禁止が日本を救う

サラリーマンというのは、どこまでいっても生殺与奪を握られている。

オーナーなり、ファンドなり、株主が頂点に君臨し、そして、その株主さえ誰かに抑えられていてループしている。

大手企業のエリート、経営コンサルタント、外資系、企業再生といったキャリアを歩んできたところで、最後は生殺与奪を握られ、そして、どこまでがんばったところで自分の頑張りの程度が報われたことはない。

そこそこ仕事をがんばってきたならば、キャリアの中で得られたものはマネジメント能力だけでなく実務能力にも多くなっている。

そして、起業を考えてみたくなるのは当然だ。

大企業のエリートをやめたのが30代、そこにぶら下がったところでシニアの生活は想像もつくし、そもそも地位や収入のサイズが大きかったことが幸せとは必ずしも関係ないということに気づくのは自明の理。

一方で現実的な生き方を考えれば、生殺与奪、つまり、全ての自分の自由と権利、そして気持ちさえ支配されて生きていくということに息苦しさと危うさを感じるのは当然といえば、当然だ。

15年近く前だろうか、週末起業という本が売れた。

この週末起業の考え方に強い共感を持った。夕方起業でも、早朝起業でも良い。

企業の奴隷で生きることに意味を感じなければ、考えるべきだろう。

現実的な問題でもそうだ。一つの生業に全ての収入を考えるのは極めて危険だし、それによって支配を受けてしまう。

自分が嫌だと思うならいつでも辞めてやるぜ、というにはいくつかの戦略が必要だ。自分を欲しがる企業が沢山あるのだから自分を大切に扱わなければ別にいいよ、と。

もう一つは収入の複線化だ。

もう、一か所の収入に頼って生きていくことは無理なのではないのか。

だから、副業禁止の憲法違反や政策について我が国は真剣な議論が必要だと思う。

またしても、希望の舎さんのところだが、

ただ、悲惨ではない中高年フリーターになるためには前提条件がある。ひとつは非正規雇用、パートや派遣社員の待遇を今より良くすることである。例えば、年収が300万円程度あって、無期雇用あるいは長期雇用で社会保険に加入できれば、正社員と遜色がなくなる。贅沢はできないが、多少の余裕がある生活が営める。

正論だ。だがしかし、その政策はなかなか政治家に期待するには難しい。

自由な時間がたっぷりと取れて自分の好きなことに没頭できる。それは趣味でも地域活動でも社会運動やボランティアでも構わない。自分の居場所が幾つもできるということは、それだけ豊かな生活になると僕は思っている。決してカネを持っているかどうかで豊かさが量れるわけではない。自由な時間と居場所を持つ人たちが真に豊かな人だと僕は確信している。

その通りさ、と思う。そして、それを実現させる自助努力とは生業でない、家業や自営業ではなかろうか。

大企業で偉くなったところで、社内の業務スキルはついても、世間で通用するビジネススキルはつかない。それは、私がよく知っている。そして、そのため武者修行を積む道を選んだ。

真の豊かさは心の問題だろうし、心の問題といえる余裕を持てる生活基盤が前提条件であろうと思う。生殺与奪を握られたままでは自由にはなれなし、生活基盤を作れなければ支配下に置かれる環境を選ぶしかない。

それならば、いっそのこと会社をクビになっても生きていける方法論を探すべきなのが、現在の世相ではないのか。2000年前までの社会主義的資本主義の日本は維持されておらず、相互扶助の精神さえ維持されているのを見つけるのは難しいのだから。

そうすれば、自然とゼニの問題ではなく、自由な生き方や人生を楽しむ道として将来は本業になりうる副業(今の生活のための副業とは異なる)に取り組むのは当然の結論と考えている。

ここで邪魔になるのは、就業規則などにある企業による従業員の副業禁止だ。企業が終身雇用を約束してくれるならいいが、そんな世の中でなない。

友達、家族など他人名義で凌ぐ人たちも多いと思うが、悪いことなどでは決してない。なんとなく、隠す必要がありそうな空気とそれを縛るルールが日本にはあるが。

ならば言おう。社会福祉政策だけで問題は解決しないのではないか。むしろ、それだけで解決するなら共産主義に傾倒しうるのだろうが、現実社会で実現しない。

私は企業による副業禁止規定は、基本的人権や職業選択の自由という観点からして憲法違反とも考え反対だ。そして、政策論としても就業規則にある副業禁止規定に対し、労働局といった実務機関を含め十分に議論をしてもらいたいと思っている。

副業を禁止するなら、企業の経営サイドは従業員の人生全てに何があっても責任を持つべきだ。しかし、企業は従業員全ての責任を負うことはできないし、自助論の観点からして、その必要もない。

ようは、企業と従業員がフェアーかどうかという問題である。むろん、企業にも経営がある。

会社に全てをささげて忠誠を誓う前に、自分の時間を目一杯楽しみを味わう生き方の本質を見定め、そして、自分に忠誠を誓うことなくして、物心両面における幸福が本当に実現されるのかは疑問だ。

誰か、副業禁止規定に関する政策論議に火をつけてもらいた。お前が出ろ、とも言われる今日この頃だが(笑)。

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